歯の治療費、危機的状況に!
どうしましょう。まずいことになりました。
歯の治療費が莫大になりそうなのです。
それも桁が違うくらいの。
どうしよう。
歯のかぶせ物
1.虫歯を削る
親知らずの抜歯を無事終えた私。
「やれやれ、長年の心配事から解放されたよ。ひと安心だなー」とほっとしていました。
「あとは虫歯のところをちょちょっと直すだけだろな。楽勝。」と、その日も機嫌よく歯医者へ(歯医者好き)。
虫歯は、かぶせ物をしてある歯。
その歯は実は、数年前にかぶせ物の一部が欠けたのです。よく覚えているよ。
フロスをかけていたら、いきなり何かがぴよーんと飛んだよ。それがかぶせてある白いもののかけらでした。かぶせ物は銀歯に表面だけ白いものをくっつけてある形でした。
すぐに当時のかかりつけ歯医者(今とは別)へ行きましたが、「作り直す必要はないでしょう」とのことで、そのままに。
今回は、その歯の治療です。かぶせてあるものの下が虫歯になっているらしい。
歯医者さんは、いきなり削り始めました。
ギュイーン、ギュイーン、ギュイギュイーン・・・。
耳をふさいだ皆さん。お気持ちわかります。
でも、今回の私は問題なし。なぜなら以前の治療で神経を抜いた歯だったので。
ギュイーン、ギュイーン、ギュイギュイーン・・・。
安心して大口を開け、身をゆだねる私。
「歯医者さん、楽だから好き・・・。」
ところが、そんな安楽に浸る私を、恐怖と絶望の淵に追いやる出来事が起こったのです。
2.歯科衛生士さんの、恐怖の説明
「古いかぶせ物を取りました。次は型を取ります。どんなかぶせ物にするか、歯科衛生さんの説明を聞いてくださいね。」
ひとしきりのギュイギュイを終え、先生はそう言い残し、なぜか逃げるようにその場を走り去りました(そんなことない)。
そして、めっちゃかわいい歯科衛生士さんが、微笑みを浮かべ私の元へ。今から思えばそれも歯医者側の策略なのか(そんなことない)。
歯科衛生士さんの手には、何やら資料が握られています。
それにはずらりと歯の模型のようなものが並んでいる。
その瞬間、私の目は、ある一点に引きつけられました。
もちろん、「お値段欄」。
銀歯を除けば、一番安いもので、なんと、なんと、なんと・・・。
ろろろ、6万円ーーーーーー!!!
「かぶせ物にはいろいろあります。銀の歯は保険がきくので安いのですが、なんたらかんたら・・・」
「なので当院がおすすめするのはこちらです。」
歯科衛生士さんが指さした先には、・・・。
6万円ーーーーーー!!!
やっぱりーーーーーー!!!
「値段は高くなって6万円と消費税はかかりますが、うんたらかんたら・・・」
しょしょしょ、消費税ーーーーーー!!!
その資料を盗み見ると、8種類くらいのかぶせ物が並んでおり、左に行くにつれて高価に。一番左のものは16万円くらいもする。
おススメ6万は一番右に書かれていて、資料の中では確かに一番安いのだ。
「ホラホラ、左に比べればたいしたことないでショ?」
「一番安いものをすすめる良心的な歯医者だがら、安心してイイヨー!」
その手にはのるもんか!
「あの、あの、銀歯はいくらですか?」
「8千円くらいだと思います」
そ、そ、そうですか。それでも結構するんだね。
「次回までに考えていただければと思います。お疲れさまでした。」
ガイドブックを手渡され、よろよろと椅子から降りました。ああ。
銀歯にするか、セラミック歯にするか
あの日から3日、迷っています。
無職の無収入ですから、普通、ここは保険のきく銀歯だろうなあ。
ところがですね、現在、恐ろしいことに私は7:3で「6万円(+消費税)」に傾いているのです。
1.前歯の思い出
私の前歯は差し歯です。
もう、30年くらい前に虫歯と変色のため、差し歯にしました。
子どもの頃からずっと気にしていたのを、給料をつぎ込んできれいな歯にすることができて、とてもうれしかったよ(やっぱり昔から歯医者好き)。
最初は金銭面を考え、お安め前歯にしました。
ある日の朝、まだ目覚めるかそうでないかというところ。
ガリッ!という衝撃で、驚き目覚めました。
なんと、前歯が折れたのですよ。
歯を食いしばることの多かった私は、寝ている間の歯ぎしりで自分の歯をへし折ってしまったのです。大ショック!
実は今でも見る悪夢の一つに、この「前歯が粉々になる」というのがあるのです。それくらいのショックな経験となりました。
その後、歯を作り直しました。
当時で一本10万を超えていました。その時も金額的に非常に厳しさを感じた一大決断でした。
しかしですね、驚くことにそれが25年を超えた今現在、バリバリ使えているのですよ。見た目もきれいなままで。
高い歯、すごいよ!高いだけの働きを十分するよ!
という実感が、あるのでした。
2.ここ何十年の私の歯科治療は
ここ何十年かの自分の歯科治療を振り返るに、ほとんどが「詰め物が取れました」「その詰め物の下が虫歯になっていました」というもの。
今回もらったガイドブックにもそこらへんが書かれていて、今回おすすめのセラミックは、銀歯よりも隙間がなく作ることができ2次虫歯ができにくいらしい。
ということは、セラミックにすると歯の治療をしなくて済む時間は確実に伸びそうだなあ。
ただ、他にも銀歯はたくさんあるので、これ一本変えてもねとも思うのですが。
3.老いの準備
老いの準備として、「持ち物を減らす」ようにしています。
できるだけ「お世話するものを減らす」ことにしているのです。大きな家具、テレビ、食器などなど処分して・・・。
同じように、自分の体についても「お世話しなくて済む」ところは、そうしたい。人に世話してもらう立場となるならなおのこと、簡単にできるようにしておきたい。
口のお世話って結構面倒。年とともにだんだん隙間も増えてくる。
今は、自分であれやこれやの道具を使って歯磨きをしたり、行こうと思えばほいほいと歯医者に通えたりします。
けれど、自分で動けなくなったときには、これまでと同じようには歯も磨けなくなり、歯医者にも通えなくなります。
今回の治療で、周りが腫れがちな親知らずを抜歯できて「将来の不安が一つ消えたのは良かったなー」と思っています。「寝たきりになって、最初に問題がでるのはここだな。」とずっと思っていたので。
今回、かぶせ物をする歯は確か8年くらい前に治療して、4年くらい前に欠けたところ。今後銀歯なら、数年で治療する確率が高いかな(歯科衛生士さんも銀歯は数年単位と言っていたし)。
今6万円(+消費税)を出すことで、高額前歯のように何十年ももつのであればそれも良いかなと思うのでした。
決断の時、迫る
ちょうどですね、今回かぶせ物をする歯は、「にっ」と口唇を引いたときにぎりぎり見える位置にあるのですよ。
鏡の前で「にっ」「にっ」を繰り返す私。
そこを銀色にするか、白色にするか・・・。
8千円にするか、6万円(+消費税)にするか・・・。
決断の時は、すぐそこです。