ながされて無職

無職になった50代女性一人暮らし。ずっと働かないわけじゃない。

無職の私が病気になる恐怖 ー医療保険と障害年金ー

現在、無職。収入は見事にゼロ。預金を切り崩して生きています。

今、一番恐れているのは、「病気になって、さらに障害が残る」こと。

生活費だけでも、「みるみるうちにお金が減るよー」と恐れおののいているのに、病気になったらどうしよう。手術代とか払えるのかな?

その後、もし障害が残って働けなくなったら?どうやって生きていくの?

 

本日は、無職の私が「病気になったとき」「障害が残って仕事ができなくなったとき」の、お金(保険の保障など)について考えます。

 

私の保険は「公的な保険のみ」

1.民間の保険の例

私は、現在、ほぼ公的な保険にしか入っていません。民間の保険は地震保険(部屋を借りるとき強制的に加入させられるあれ)しか入っていないのです。

 

あくまでも「私」のケースです。私は「50代、女性、無職、独り身」です。

私は一人なので、自分のことを心配していればよい状況にあります。

例えば家族がいる人は、心配なこと、備えたいことが多くなるのでしょうね。

 

民間保険の例としては、医療保険、死亡保険、個人年金保険介護保険、所得補償保険(就業不能保険)、学資保険など、いろいろ。

 

よく、民間の保険のコマーシャルを目にしますよね。

民間医療保険一つとっても、いろいろ細かい。先進医療やら三大疾病やらがんやら女性特有の病気やら、80歳でも入れるのとか・・・。

2.私が昔入っていた「養老保険」は

私も以前、「保険に入っておいた方がいいのかなあ」と思い、よく考えずに養老保険に入ったことがあったのです。

「まあ、お金を貯めるのと同じだし、その間なんかあったら保険が下りるからいいよねー」くらいの感じで入りました。

1)入った養老保険

概要;月2.5万円を10年支払う。満期に満額の300万が支払われる。

(多分、こんな感じ。間違っていたらすみません。当時は、お金に無頓着で覚えていない。)

保証;医療保障、死亡保障

2)入ってみてどうだったか、私の元本割れ体験

私の場合は、加入していた間、入院することもなく、よって入院保障などを使うことがありませんでした。

入った当時はうんと若く、よもや現在のような「転職&転職(しばしば無職)人生」を送るとは夢にも思っていなかったのです。ずっと一つの場所で働き続けるのが当たり前と思っていたので「10年」という期間に抵抗も感じていませんでした。

ところが、実際に保険に入ってみると・・・

  • 月2.5万の支払いが、思いのほかきつい …若いころは給料も少なくその中からの2.5万は結構厳しかったのです。
  • 「満期(10年)」まで下ろせないのがきつい …下ろせないことは無いのですが、満期を迎える前に解約した場合の解約返戻金は、なんとそれまでに支払った保険料の合計よりも少なくなる(場合がほとんど)のです。「貯めてはいるが使えない」お金って、そんな・・・。

そして、10年たたずに、私に恐るべき出来事が。

そうです!転職癖が発症!

さらに異なる業界へ飛び込むためにお金が必要となったのです。資格取得のために専門学校に行くという一大決心をした私は、満期前に養老保険を解約したのでした。

ああ、私ったら。

ということで、解約払戻金は元本割れの結果となりましたとさ。

3.民間保険に入っていません

1)公的な医療保険は保証が手厚い

その後、医療保険を中心に検討したこともあったのですが、どうも、公的な医療保険はものすごく手厚く保証してくれる良いシステムで、私の場合はそれだけでよいのではと思うようになったのでした。

2)私は、何年も安定して積み立て続けられない

老後に関しては、国民年金保険(公的)だけでは、金額としてやっていけない私。本当は備えたい。

しかし、転職癖のある私は、途中でお金を動かせない制度は使えない。だって、いつまた無職になるかわからないもの。

例えば、「イデコ」は資産形成と節税の点でものすごく魅力的な制度だと思います。ほんとはやりたい!しかし、会社を辞めたり替わったりしたときの手続きが面倒で面倒で(調べた)とても私にはできないよー。

 

ああ、一つの場所でずっと働けたなら、安心の人生だったよ。本当に転職・無職というのは、資産をなくし、制度の恩恵を減らすもんだなあ。

私にとっては、未払いだと国から督促状が届いたり、ついにはお国が差し押さえにやってくる(怖すぎるよー)国民健康保険国民年金保険の制度は、ありがたく素晴らしいシステムなのでした。

 

病気になったら「健康保険(国民健康保険)」

お国の健康保険、ものすごく手厚いです。

1.病気になったら3割負担

持病に加え、歯医者さんなどにもちょこちょこお世話になっています。病院でもらう薬の力もすごいよ。それら3割。

1)入院にはどれくらいお金がかかるの?

入院はどうか。民間の医療保険でよく「入院にかかった費用以上に戻ってきた!」というのがありますよね。うらやましくはあります。

ただし、掛け金を考えると割に合っていないケースが結構あるのではないかと思います(保険は本来割に合う合わないの考え方ではないけれど)。私が50代の今民間医療保険に入るとしたら、一番安い掛け捨てのもの。それでも最低月4000円くらいの支払いは必要です。

 

ここで、多い入院のパターンで考えたいと思います。

生命保険文化センター」の「令和元年度『生活保障に関する調査』」で見てみます(P17くらいに載っています。この資料、おもしろいよ!)。

まあ、人により治療は様々費用もピンキリなわけですが、一番割合の高いゾーンを上げてみます。

  • 入院時の自己負担費用;10~20万 …30.6%
  • 一日当たりの自己負担額;1~1.5万 …24.2%

治療費、食事代、差額ベッド代、日用品代等を含みます。高額療養制度を利用した場合は、利用後の金額です。

2)私は民間医療保険に入るべきなのか

では、一回の入院のいろいろ含めた自己負担額を上記のボリュームゾーンから「15万」と設定して、4000円の掛け捨て医療保険に入った場合を考えてみましょう。

15万÷(4000円×12か月)=およそ3.1年

加入時から3.1年以上かけ続けると、損をする計算に。ハテ、3.1年に1回も入院するかしら。

 

ということで、民間の医療保険に入っていないわけです。我が家計状況と入院の確率から考えると入らない方がよいと判断。入院費をあらかじめ取っておくことで備えになりそう。

まあ繰り返しになりますが、「保険」の考え方は「万が一に備える」というものであり、確率ではないのでしょうけれど。

2.入院が長引いたら「高額療養費制度」に頼りたい

1)「高額療養費制度」、その手厚さ

ああ、日本人で良かったよー。

医療費の自己負担が高額になった場合、限度額を超える金額が払い戻されるというもの。

限度額は次のように所得によって違うよ。

所得区分 ひと月の自己負担限度額(世帯ごと)
区分ア 252,600円+(総医療費※-842,000円)×1%
(標準報酬月額83万円以上の方)
区分イ 167,400円+(総医療費※-558,000円)×1%
(標準報酬月額53万円~79万円の方)
区分ウ 80,100円+(総医療費※-267,000円)×1%
(標準報酬月額28万円~50万円の方)
区分エ 57,600円
(標準報酬月額26万円以下の方)
区分オ(低所得者 35,400円
(被保険者が市区町村民税の非課税者等)

 ※総医療費;保険適用される診察費用の総額(10割)

厚生労働省保険局「高額療養費制度を利用される皆様へ」より

あ、先ほど挙げた食費などを含めた自己負担額ではなく、こちらは純粋な医療費のみについてです。

1人の人が複数の病院で受診したり、1つの病院で入院・通院等で複数回受診した場合も対象です。

いいね!現在無職・収入ゼロの私なら、月に35400円を超えて払わなくてよいということですね(食費などはかかるよ)。それも2か月目でも3か月めでも。できれば月初めに入院したい。

2)おまけ:「限度額適用認定証」をもらっておくと便利

入院の予定などがあり、事前に自己負担限度額を超えることがわかっている場合は、便利な制度が使えます。

高額療養費制度は、一旦負担金を払わないといけない(3割とかの)のがネック。限度額を超えたお金が戻ってくるのは後のことなのです。

そんなときに「限度額適用認定証」。

入院時に保険証と併せて提示することで、支払いを自己負担限度額までに抑えられるというもの。すばらしい!

<どこでもらうか>

<注意>

  • 負担軽減は、医療機関ごとで計算。つまり、転院したときはそれぞれの医療機関に提示。
  • 同一医療機関でも、入院・外来(医科)・外来(歯科)は分けてそれぞれ計算します。
  • 有効期限がある …保険者によってその期限にも違いがあります。3か月から1年などいろいろ。

 

障害が残って働けなくなったら「障害年金

これが、一番怖いですよねえ。病気・けがなどで、障害が残って働けなくなる。そんなときに「障害年金」がもらえます。

1.障害年金とは

1)支給される人

国民年金や厚生年金に加入している人。初診時に65歳未満、加入期間の2/3以上納付(免除)など条件あり。

2)対象となる病気やけが

①外部障害(視力・聴力・手足の障害など)

精神疾患統合失調症うつ病認知障害など)

内部障害呼吸器疾患、心疾患、腎・肝疾患、血液疾患、糖尿病、がんなど)

障害の程度に応じた等級が決められています。

3)申請できるのはいつか

「障害認定日」(初診日から1年6カ月を経過した日、またはその期間内に病気やけがの症状が固定した日)に障害の状態にあることが必要です。

例えば、今私が重いけがなどを負った場合、1年6か月経過して障害が残ったと判断された場合にこの申請をするわけです。

2.障害年金は2種類

  • 障害基礎年金 …初診時国民年金加入者。1、2級がある。
  • 障害厚生年金 …初診時、厚生年金加入者。1、2、3級、(および障害手当金)がある。

ここで、さらっと書いた「初診時」という言葉・・・。これがのちに以前会社員・現在無職の私を哀しみの底に突き落としたのでした。

3.支払われる金額(令和2年度の場合)

  障害基礎年金(定額)   障害厚生年金
1級 977125円 子の加算 報酬比例の年金×1.25 配偶者加給年金
2級 781700円 子の加算 報酬比例の年金 配偶者加給年金
3級 ×   ×   報酬比例の年金     (最低586300円)    
障害手当金 ×   ×   一時金        (最低1172600円)    

報酬比例の年額 …計算式あり、厚生年金保険料の計算の元となる額や厚生年金に加入していた期間などによって変わる。

参考:日本年金機構 障害基礎年金の受給要件・支給開始時期・計算方法

   日本年金機構 障害基礎年金の受給要件・支給開始時期・計算方法

<ポイント>

1)障害基礎年金は定額。一方、障害厚生年金は障害基礎年金額にプラスして支払われる。

2)障害厚生年金は支払われる範囲が広い(3級・障害手当金がある)。

3)障害基礎年金受給者なのか、障害厚生年金受給者なのかは、「初診時」の加入年金の種類によって決まる。

 

そうなのです。

私は厚生年金を長い期間にわたり納め、現在は国民年金保険に加入しているわけですが、今障害が残る状態になった場合、今後支給されるのは障害基礎年金のみなのです。

 

これ、ひどくない?ほんとひどくない?悲しくてしょうがないよー。

あれほど長い期間にわたり厚生年金を納め、金額も国民年金よりかなり多く、時には泣きながら働いて納めた厚生年金の保険料が、全く障害年金の支給金額に加味されないのです。

これは、本当にショックなのですよ。ああ。

4.障害基礎年金で私は生活できるのか

もし、私に2級の障害が残ったとしましょう。

申請できる1年6か月(プラス結果が出る数か月)、なんとか預金でつなげられたとしても(すでに無理)、その後は年額781000円の支給。月額65083円。もう・・・だめ・・・。

 

障害年金以外にも、会社員等が優遇されている「傷病手当金

1.傷病手当金とは

会社員等が病気やケガによる療養で働けない場合に健康保険から支給される手当金です。うつ病などの精神疾患によって働けない場合にも支給されます。

会社員などが加入している健康保険から支給されます。

自営業者など、国民健康保険に加入している人は対象になりません。そんなあ・・・。

2.支給の期間と金額は

期間;最長1年6か月間

支給額;一日の給与(賞与を含まない)のおよそ2/3

3.今の私にはこれもない

無職の私が入院するような大きな疾患にかかっても、負担金はすべて預金から(そんなに預金は残っているのだろうか)。「ああ、会社員なら給料の2/3入るからそれで払えたのに。」

無職の私が障害年金をもらうにも、1年6か月(+α)の間のお金は全て自分で調達(どこから?)。「ああ、会社員なら給料の2/3でしのげたのに。」

そして、もらえる障害年金の驚くべき差・・・。

辛すぎる。

(「なら今すぐ働けば」という言葉はお願いだから言わないで。今は聞きたくないの。)

 

人の手を借りなきゃいけなくなったら「介護保険

障害が残っても、自分でなんとか生活できればよいけれど、人の手を借りないと生活が成り立たなくなったら・・・。

そんなときには「介護保険」があるのです。

これ、高齢の人が使えるイメージですが、40歳以上からつかえる場合もあります。

1.何をしてもらえるか

①介護支援 …担当ケアマネージャーさんがついて、相談・手続きなどお願いできます。

②居宅サービス …お医者さん・看護師さん・ヘルパーさんなどが来てくれます。施設に通ったりもできるよ。

③施設サービス …自分に合った施設に入れます。

④住宅改修 …手すりなど。

福祉用具の購入・貸与 …杖、車いす、ベッドなど。

⑥地域密着型サービス …なじみの施設や職員さんと生活できます。

2.費用はどれだけ?

原則1割(所得の多い人は2割、3割)で使えるのです。

ただし、使えるサービスには、介護度(重症度を判定してもらう)によって限度があります。

<1割負担の例:月額>*それぞれの地域によって(賃金の地域差)額が違います

介護度 給付限度額 1割負担額
要支援1 50,030円 5,003円
要支援2 104,730円 10,473円
要介護1 166,920円 16,692円
要介護2 196,160円 19,616円
要介護3 269,310円 26,931円
要介護4 308,060円 30,806円
要介護5 360,650円 36,065円

参考:厚生労働省 サービスにかかる利用料|介護保険の解説


例えば、寝たきりになっちゃうくらい介護度が高いと「要介護5」。1割負担額は「36065円」。つまり、ぎりぎりまでたくさん使って、こちらの出すお金は36065円までということ。

(あまり使わなければそれより少ない。でも要介護5であまり使わなくて生活できるわけではない。)

お金のある人は、自費でばんばんサービスを使うこともできます。

3.サービスを受けられる人は

「介護認定(介護度の重さを判定)」を受ける必要があります。

①65歳以上の人

②40歳から64歳までの人 …老化に起因する疾病(16の「特定疾病」が決まっている)と認められた時に限られます。例;パーキンソン病、脳血管疾患など

4.私が65歳で寝たきりになったら

そんなとき私の場合は、施設に入ると思うのだけれど、どうなるのか。

 手頃と言われる「特別養護老人ホーム」に入れたとしましょう。いちばんお安い「多床室(4人部屋)」の場合は・・・。

内訳 月額利用料(30日計算)
賃料 2万5,650円(855円/日)
食費 4万1,760円(1,392円/日)
介護保険 要介護5
1割負担 2万4,960円
  (832円/日)
合計 9万2,370円

参考:厚生労働省 介護給付等サービスコード表 (これ細かい…)

9万2,370円・・・。

え?やっぱ結構かかるわね。この他にも施設独自の「加算」(たいていいろいろある)やら、日用品費やらいろいろかかるのよ。

<「社会福祉法人などによる利用者負担軽減制度」>

しかし、お助け制度がまた発動。

私が非課税世帯かつ資産なしの状態だったとしましょう。

原則として、「介護サービス費自己負担額(低所得者に適用される1割負担)、食費、部屋代(賃料)の4分の1または2分の1が軽減される」という制度。

 

まあ、ここら辺はケアマネージャーさんに相談しながら、なんとか生きていくしかないのでした。

なぜ会社員(および公務員)は優遇されているようにみえるのか

1.社会保障制度の歴史から、という説

さて、先ほどから、よだれが出るほど会社員の優遇されっぷりをうらやんでいるでわけですが、はて、逆になぜ自営業者などは冷遇されているように見えるのか・・・。

 

一説によれば、制度の歴史によるとか。

始めは軍人さんとその遺族の「恩給」からスタート(祖父がもらっていたよ)。そののち「公務員」、「会社員」と保障制度が広がり、国民皆保険となって「自営業者」に支給されるようになったらしいです。近くでは、国民年金基金の創設など、保障制度は変化を続けています。

ではなぜ、自営業者に社会保障制度の導入が遅れたのか。

自営業者は、商才があれば巨額の収入を得られる可能性があったため、年金など制度に頼らなくても、老後まで自分の面倒を見られると判断されていたとか。

なるほど・・・。商才・・・。巨額の収入・・・。

2.会社員を辞める人とは

そもそも、定年前に会社員を辞めるのは次のような人が想定されます。

  • 独立して仕事もお金もばりばりと!、の人
  • 資産が貯まりました、の人
  • 元から資産があります、あとはのんびりと、の人

このような人にとっては、障害年金が少なかろうが、傷病手当金が下りなかろうが、多多少医療費が高額になろうが、特に問題はない。

私のように「仕事がいやになって、なんとなく辞めて、その後お金もないのにぶらぶら」の人って、元より想定されていないのでしょうね。そうだろうなあ。(でもまあまあいる気もする。)


おまけ:死んだら「埋葬料」 

「埋葬料」は、年金保険の制度の一つ。

被保険者が死亡した場合に埋葬を行った家族に5万円が給付される制度です。死亡した被保険者に家族がいない場合は、実際に埋葬を行った方に5万円の範囲内で埋葬に要した実費が「埋葬費」として支給されます。

 

ああ、死んでまで面倒見てくれるなんて。国の制度の手厚さよ。

文字通り「ゆりかごから墓場まで」。

 

無職の私が病気になったら、のまとめ

  • 病気には健康保険(国民健康保険)で3割
  • 長い入院に「高額療養費制度」
  • 障害が残ったら「障害年金」、ただしこれだけではお金は保たない(のにノープラン)
  • 人の手を借りるなら「介護保険
  • 健康でいる!特に、大きな疾患にはかからない! …でも、こればかりはどうしようもないよねえ(だけれどノープラン)

・・・やはり・・・働くしか・・・ないのだろうか・・・。

 

 

みなさんのご健康とご多幸をほんとうに心からお祈りいたします。(ついでに自分の健康も激しく祈る。)